覚書

また、夢の話じゃ。

夢は、ダイレクトに、それを見る人間の膨大な記憶が基盤になっているので、本人が面白いと感じても、その根幹に当たる部分が共有されないので、語れば語る程、場が白けるのである。

窓の無い、十階建くらいの建物。

それが、びっしりと身を寄せ合うように建ち並んでいる。

窓も無いのに、なぜそれが分かるのかと言うと、屋上から周囲を見渡すと、一面がそうした建物で埋め尽くされているからである。

建物同士は、最上階の所で連絡通路でつながっており、相互の行き来は、そこで行う。

逆に地上ではつながっていない。

つまり、この街は、ビルの屋上レベルでつながっているだけで、地上では行き来する方法が無い。

地面はあるのだが、そこは誰も立ち入れない領域なのである。

建物内の廊下は、明るい通路ではなく、バックヤードや、非常階段と言った、普段、人に見せない感じの作りになっていて、電気配線や空調ダクトが剥き出しで天井を這いまわっていおり、暗めの飾り気の無い照明が、薄暗いがくっきりとした視界を確保してくれている。

建物間の高さの差を吸収するための、金属製階段を上り下りしながら、いくつかの建物を行ったり来たりし、誰かのために、何か食べ物を用意していたようなのだが、その行動の意味とか状況が思い出せない。

ただ、そのような空間を歩き回っていたという記憶があるばかり。

夢の話なので、オチも何も無いよ。

自分の夢は、色も匂いも感覚もあるので、起きてしばらくは強烈な印象が残るので、ついついこうして書きとめてしまうだけで……

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